「英雄失格者の魔獣グルメ」案内

勇者の一族でありながら致命的な欠点を抱え、家から出奔した少年レン。魔力量が凄まじすぎて暴走させてしまうことから暴姫<タイラント・クイーン>と嘲笑される少女ルーシー。名門クルーエル魔獣猟理学院で、バディを組むことになった2人の魔獣調理ファンタジー！

面白かった！！魔獣の狩猟と調理、それに使う魔法というファンタジー要素あり、ボーイミーツガールあり、熱いバトルもありと盛りだくさんで楽しかったです。あと、どうしようもない欠点を抱えた少年少女が相手の存在によって救われるお話が大好きでして……とても好みでした。そんな2人が力を合わせて苦難を乗り越えるなんて、最高に決まってるじゃないですか。お話としても、ちょっとアクシデントな出会いから、主人公とヒロインの過去を知り、最後の戦いへ！という展開はスイスイ読めちゃう面白さでした。

そしてヒロインルーシーが、めちゃくちゃ好き！なにこの娘、かわいすぎる。意地っ張りでツンツンな言動もするけれど、真面目な頑張り屋で心優しい女の子なんですよ。これはお父さんが溺愛するのもわかる。しょんぼりしながらとか、恥ずかしがりながら言う感謝や謝罪の言葉もかわいかった。たまに出る訛りもいい。暴走気味でぽんこつ臭が漂うところもよかったですね。

主人公レンは、自分の持つ欠点からその能力の凄さに無自覚気味な男の子。血の滲むような努力をしたんだろうなと察せられる出自を持つからか、その凄さに嫌味がなくてよかったです。どれだけ技術が素晴らしくても、どうしても自信を持つことが出来なかった彼を、真っすぐで偽りのないルーシーの言葉が救う展開は熱くて素敵でした。この2人がどこまでいけるのか、見守りたいですね。

続きも読みたいです！