男性主人公

『この恋が壊れるまで夏が終わらない』案内

  • 初恋をした少年の青春タイムリープミステリ
  • 本好きな美人先輩
  • 隣に住む可愛い幼なじみ
  • 美術の天才、感覚派な先輩
  • 運命の8月31日

感想

生まれつき時を遡る能力が使える高校生柚木啓太。初恋の純香先輩と過ごす楽しい日々、少しずつ始まるその崩壊、そして迎える運命の8月31日。先輩を救いたい彼の青春タイムリープミステリ。

【恋と青春】の明るい甘さというよりは、苦い切なさが多め。でも読後感はよく、面白かったです。物語のスタートが4月後半からで、運命の8月31日まで間があります。最初から本の話題が多くて、事件までの間もよかったです。「はてしない物語」はハードカバーで読んでほしいという会話に大きく頷くなど。それ以外でも、主人公啓太のやり直せるからこその変わった価値観や、先輩への恋というキラキラしたものが変化していく様子にも惹きこまれました。あと幼なじみ燈子ちゃんの存在も大きかったですね。友達はいないのに、一緒に登校したりできる隣に住む異性の幼なじみはいるんだという衝撃。その言動から燈子ちゃんは啓太のことを大切に思ってるのでは?という香りがプンプンだったので、むしろ先輩よりヒロインしてたまである。美術の天才道永先輩も存在感がありました。

タイムリープが始まる中盤以降は、なぜ繰り返しても先輩は死んでしまうのか、明らかになっていく先輩の事情に啓太が危険なリスクを背負ってまで変化させるべきことなのか、ミステリと辛さが襲いかかってきて読む手が止まりませんでした。恋が終わるではなく恋が壊れる……切ないなぁ。

うん、面白かった。

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