「恋は夜空をわたって」案内

図書委員で同じ曜日担当の先輩後輩な長谷川壮一と御簾納咲。咲の恋バナ配信、恋の相手はまさかの自分！？から始まる青春ラブストーリー。

すっごく良かった！壮一視点ではコミカルな面が強くて、咲視点では初めての恋に戸惑う乙女な描写が切な可愛くてよかったです。妹ちゃんの視点では2人を俯瞰的に見守れてと、大満足な内容でした。

お互いに恋愛初心者すぎて、遠回りする2人が可愛い！配信で話すときに、過去の記憶が美化されすぎて壮一がイケメン風にされてたのおもしろかったなぁ。一人称まで変えられちゃって(笑)優しく大らかで少し鈍い壮一と、ツンツンしがちで繊細な咲はナイスカップルだと思います。末永く仲良ししててほしい2人でした。

告白の返事を待たせていた主人公壮一が、やっと応えて無事お付き合いかと思ったら、咲からはごめんなさい！？え、両想いじゃなかったの！？どうやら咲自身もなぜ断ってしまったのか理由がわからないようで……。恋と配信の青春物語2巻。

面白かった！冒頭から、告白に返事をしたらなぜかフラれた壮一と、なぜフッてしまったのかわからない咲の大混乱で始まります。両片想いが終わり、嬉し恥ずかしお付き合いが始まると思いきや、そうくるとは！(笑)今回は本人に自覚のない難事件で、妹ちゃんの大活躍が大切なポイントでしたね。妹ちゃんのコミュ力が高すぎて恐れおののいたけれども。知り合いになってすぐに配信にも参加しちゃうぐらい良くなれるとかすごい。

甘々さは咲の配信ノロケや壮一の想いは、むしろ加速していて、それもよかったです。1巻は2人の高校生活描写も多かったですが、今回は咲の配信と壮一の音楽活動という部分によりスポットが当たってた印象。どうしても報われそうにない恋愛相談は、胸が痛かったなぁ……。咲の出したある意味残酷で、でも優しさに溢れた答えが素敵でした。その答えは壮一がいたからこそ、というのも良き。いつの間にか芽生えていた配信者としてのプライドを自覚し、それぞれ切磋琢磨しながら、一緒に未来を歩んでいけそうな物語のラストも素晴らしかったです。